E-E-A-T — Google が評価する経験・専門性・権威性・信頼性
このレッスンでは、Google がコンテンツの品質を判断する枠組みである E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)と、特に厳しく評価される YMYL 領域について学びます。「何を書くか」を決めたら、次は「誰が・どんな根拠で書くか」。それが E-E-A-T の話です。
目次 (10)
E-E-A-T とは — 検索品質評価ガイドラインの中核概念
E-E-A-T は次の4要素の頭文字です。
| 要素 | 意味 | 問われること |
|---|---|---|
| Experience(経験) | 実体験・一次体験 | 実際に使った・行った・やったことがあるか |
| Expertise(専門性) | 知識・スキル | そのテーマの専門知識があるか |
| Authoritativeness(権威性) | 第三者からの評価 | その分野の情報源として知られているか |
| Trustworthiness(信頼性) | 正確さ・誠実さ・安全性 | ページとサイトが信頼できるか |
出典は Google の「検索品質評価ガイドライン(Search Quality Rater Guidelines)」です。これは Google が世界中の外部評価者に配布している、検索結果の品質を人間が評価するためのマニュアルで、一般にも公開されています。
ここで押さえておきたい正確な位置づけがあります。E-E-A-T はそれ自体が直接のランキング要因(スコア)ではありません。評価者の評価が個別ページの順位を直接動かすのではなく、評価結果はアルゴリズム改善の検証に使われます。ただし Google は「アルゴリズムは E-E-A-T の高いコンテンツを評価するシグナルを使う」と公言しており、実務上は「Google が目指す品質の定義書」として扱うのが正解です。
2022年12月、「経験」が追加された
もともとこの概念は E-A-T(専門性・権威性・信頼性)の3つでした。2022年12月のガイドライン改訂で Experience(経験)が追加され、E-E-A-T になりました。
追加の意図は明確で、「実際に製品を使った、その場所を訪れた、自分で体験した」一次体験に基づくコンテンツを評価するためです。背景には、専門知識の体裁だけ整えた「使ったことがないのに書かれたレビュー記事」の氾濫がありました。AI で「それらしい文章」が大量生産できる時代に、実体験は機械に代替されにくい差別化要素として重みを増しています。
また Google は、4要素の中で最も重要なのは Trust(信頼)であり、経験・専門性・権威性は信頼を支える要素だと位置づけています。
YMYL — 人生とお金に関わるテーマは別格に厳しい
YMYL(Your Money or Your Life)とは、健康・医療、金融・投資、法律、安全など、誤った情報が人の健康・経済・安全に重大な害を与えうるテーマを指します。品質評価ガイドラインは、YMYL トピックには特に高い E-E-A-T を要求すると明記しています。
実務的な含意は2つです。
- 個人や無名サイトが医療・金融の Know クエリで上位を取るのは極めて難しい。これらの領域は専門機関・公式サイトが優遇されます
- 2022年の改訂では「経験で足りるのか、専門性が必要なのか」をトピック別に区別する考え方が示されました。例えば「がんの治療法」は医学的専門性が必須ですが、「がん闘病中の生活の工夫」は当事者の経験が価値を持ちます。YMYL でも「体験談」というポジションなら個人に勝ち筋があるということです
E-E-A-T を高める実務チェックリスト
私がサイト監査で実際に確認している項目です。
経験(Experience)を示す
- 実際に使った・行った証拠を入れる(自分で撮った写真、購入記録、利用期間、失敗談)
- 「〜と言われています」ではなく「私が試した結果〜だった」と書ける記事を作る
専門性(Expertise)を示す
- 著者プロフィールに経歴・資格・実績を明記し、全記事に著者情報を付ける
- テーマを絞り、サイト全体で一貫した専門領域を持つ(次レッスンのトピッククラスターと直結します)
権威性(Authoritativeness)を高める
- 他サイト・メディアからの言及や被リンクを獲得する(寄稿、取材対応、独自調査データの公開が王道)
- 指名検索(サイト名・著者名での検索)が増える状態を目指す
信頼性(Trustworthiness)を固める
- 運営者情報・問い合わせ先・プライバシーポリシーを整備する
- 主張には出典を付け、情報の更新日を明示し、古くなった内容を放置しない
- サイト全体を HTTPS 化する
まとめ
- E-E-A-T は「経験・専門性・権威性・信頼性」。Google の品質評価ガイドラインの中核概念で、最重要は信頼
- 2022年12月に「経験」が追加された。一次体験は AI 時代の最大の差別化要素
- YMYL(健康・お金・安全)は要求水準が別格。個人は「体験談」のポジションに勝ち筋
- 著者情報・出典・運営者情報の整備は今日からできる E-E-A-T 対策
- 次のレッスンでは、専門性をサイト構造で示す「内部リンクとトピッククラスター」を学びます