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マーケティングの教科書 / コース6 — データ分析の教科書 / レッスン 6-3

コース6 — データ分析の教科書

ファネル分析 — どこで離脱しているかを特定する

所要時間: 7分  |  更新: 2026-06-11

このレッスンでは、読者が成果地点に至るまでの流れを段階に分けて可視化する「ファネル分析」を学びます。 枠組みとしての AARRR モデル、GA4 でのファネルの作り方、そしてボトルネック(最も離脱が大きい段階)から改善する手順を扱います。

ファネルとは「漏斗」のこと

ファネル(funnel)は漏斗のことです。発信を例にすると、投稿を見た1万人のうち、プロフィールに来るのが500人、リンクを踏むのが100人、メルマガ登録が20人、購入が2人 — と、段階が進むほど人数が減っていく。この形が漏斗に似ています。

ファネル分析の本質は1つだけです。「全体をなんとなく増やす」のをやめて、「一番こぼれている段階」を特定して直す。前レッスンまでの KPI ツリーを横倒しにして、時系列の流れとして見たものがファネルだと考えてください。

AARRR — 獲得後まで視野を広げる枠組み

段階の切り方として有名なのが、500 Startups 創業者デイブ・マクルーアが提唱した AARRR モデル(頭文字が海賊の唸り声に聞こえるため「海賊指標」とも呼ばれます)です。

段階 意味 発信者での例 指標の例
Acquisition(獲得) 知ってもらう 投稿の表示、検索流入 リーチ、セッション数
Activation(活性化) 価値を初体験してもらう 記事読了、メルマガ初回開封 読了率、登録数
Retention(継続) 戻ってきてもらう 再訪、毎週の開封 再訪率、開封率
Referral(紹介) 人に勧めてもらう リポスト、口コミ 共有数
Revenue(収益) お金を払ってもらう 商品購入、案件成約 成約数、売上

このモデルの価値は、集客(Acquisition)だけがマーケティングではないと強制的に気づかせてくれる点です。私の経験では、伸び悩む発信者の多くは A ばかり改善し、実際の穴は Activation か Retention にあります。フォロワーが増えても収益が増えない人は、まずこの表で「自分はどの段階の数字も把握していない」ことを自覚するところからです。

GA4 でファネルを作る — ファネルデータ探索

GA4 では「探索 > ファネルデータ探索」で、最大10ステップのファネルを定義できます(旧称「目標到達プロセスデータ探索」)。作り方は次の通りです。

  1. 探索を新規作成し、手法に「ファネルデータ探索」を選ぶ
  2. 「ステップ」にイベントを順に登録する。例: ①page_view(記事)→ ②page_view(LP)→ ③newsletter_submit → ④purchase
  3. 表示された棒グラフで、各ステップの到達数・完了率・放棄率を読む

設定で押さえたいのが2点。

  • オープンファネルとクローズドファネル — オープンは途中のステップから入った人も数え、クローズドは最初のステップを通った人だけを数えます。導線全体の素直な評価ならクローズドから
  • 内訳(ディメンション)を入れる — デバイス別や流入チャネル別に分けると、「スマホだけステップ②で落ちる」のような発見が出ます

ボトルネック改善の手順

ファネルが描けたら、改善は機械的に進めます。

  1. 通過率が最も低い段階を1つ選ぶ(全段階を同時に触らない)
  2. その段階の「直前の体験」を疑う — LP で落ちるなら LP の冒頭、登録フォームで落ちるなら入力項目数
  3. 仮説→1施策→計測を1サイクル2週間程度で回す(検証の作法はレッスン 6-5 で扱います)
  4. 直ったら次のボトルネックへ移る

注意点として、最上流(獲得)の改悪はファネル全体の母数を変えるため、下流の率と同時に動かすと因果が読めなくなります。1度に動かすのは1段階、が原則です。

まとめ

  • ファネル分析は「一番こぼれている段階」を特定して直すための道具
  • AARRR(獲得・活性化・継続・紹介・収益)で、集客以外の段階にも指標を置く
  • GA4 のファネルデータ探索なら最大10ステップで放棄率を可視化できる。改善は1度に1段階ずつ

参考

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