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コース6 — データ分析の教科書

KGI と KPI — 数字で目標を設計する

所要時間: 7分  |  更新: 2026-06-11

このレッスンでは、KGI・KSF・KPI という3つの言葉の関係と、目標を「日々追える数字」に分解する KPI ツリーの作り方を学びます。 あわせて、結果が出る前に動く「先行指標」と、結果として出てくる「遅行指標」の使い分けを身につけます。

「フォロワーを増やしたい」は目標ではない

私がコンサルで最初に聞くのは「あなたのゴールは数字で言うと何ですか?」です。「フォロワーを増やしたい」「収益化したい」という答えは、願望であって目標ではありません。いつまでに・何を・どれだけが決まって初めて、日々の行動を逆算できます。

この逆算の道具が KGI・KSF・KPI です。

用語 意味 例(個人発信者)
KGI(Key Goal Indicator) 最終ゴールの数値指標 12月末までに月間収益30万円
KSF(Key Success Factor) KGI 達成のカギになる成功要因 「メルマガ読者からの商品購入」を太くする
KPI(Key Performance Indicator) KSF を日常的に測る中間指標 メルマガ登録数 週50件、開封率40%

構造は「KGI → KSF → KPI」の階層です。KGI は1つに絞り、それを実現する要因(KSF)を特定し、要因の進捗を測る数字(KPI)を置く。この順番を守らず、いきなり「投稿数」「いいね数」を KPI にすると、ゴールにつながらない数字を追い続けることになります。

KPI ツリー — ゴールを掛け算に分解する

KPI ツリーとは、KGI を四則演算で分解した樹形図です。私は収益系の KGI なら、まずこう割ります。

月間収益 = 訪問数 × 成約率 × 客単価
訪問数  = フォロワー数 × プロフィール遷移率 × リンククリック率 + 検索流入 + …

ツリーにする利点は3つあります。

  1. 打ち手が見える — 「収益が足りない」では動けないが、「成約率1%・訪問数月3,000」と分かれば、どちらを先に改善すべきか議論できる
  2. ボトルネックを特定できる — 各枝に現状値を入れると、一番弱い枝(次のレッスンで扱う「ファネルの穴」)が浮かび上がる
  3. チームや外注と共有できる — 「あなたの担当はこの枝のこの数字」と分担が明確になる

分解のコツは、枝の末端が「自分の行動で直接動かせる数字」になるまで割ることです。「収益」は直接動かせませんが、「週の投稿本数」「メルマガ配信数」は今日から動かせます。

先行指標と遅行指標 — 結果が出る前に気づく

KPI 設計で私が最重要だと考えるのが、この区別です。

  • 遅行指標(lagging) — 結果として後から出てくる数字。収益、成約数、フォロワー純増など。KGI に近いほど遅行になる
  • 先行指標(leading) — 結果より先に動く数字。投稿本数、プロフィール遷移率、メルマガ登録数、保存率など

遅行指標だけを見ていると、悪化に気づいた時には手遅れです。月末に「収益が未達」と分かっても、その月はもう取り返せません。一方、ツリーの下流に置いた先行指標(例: メルマガ登録ペースが週50→30件に落ちた)は、翌月の収益悪化を1か月前に予告してくれます。

設計の原則はシンプルで、ツリーの上流(KGI 側)には遅行指標、下流(日々の行動側)には先行指標を配置すること。私の運用では「週次で見るのは先行指標、月次で答え合わせするのが遅行指標」と役割を分けています。

ありがちな失敗3つ

  1. KPI が多すぎる — 10個追うと1個も追えません。週次で見る KPI は3〜5個まで
  2. 動かせない数字を KPI にする — 「アルゴリズムの推され具合」は KPI になりません。自分の行動と因果でつながる数字を選ぶ
  3. 一度決めたら見直さない — KSF は環境で変わります。四半期ごとに「この KPI はまだ KGI と相関しているか」を疑ってください

まとめ

  • KGI(ゴール)→ KSF(成功要因)→ KPI(中間指標)の順に、1つの数字から逆算する
  • KPI ツリーは「自分で動かせる数字」が末端に出るまで掛け算で分解する
  • 週次で先行指標を監視し、月次で遅行指標と答え合わせする

次のレッスンでは、これらの数字を実際に計測する道具 — GA4 の基本を扱います。

参考

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